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天津大学の研究がEnergy Conversion and Managementで公開された。
「データドリブンサロゲートモデルを使用したPEMFCの多孔質体流れ場の最適化」という、非常に香ばしいタイトルで、興味深く読ませて頂いた。



ANSYS Fluentの燃料電池モデルを用いて、定常状態の多孔質内の二層流モデル(流路は単相)を解くようなモデルでセル電流密度を予測する。60のデータセットを生成し、ランダムに選択された45セットをトレーニングに使い、残りをテストデータとして用いている。
サロゲートモデルはSVMを用いており、LIBSVM(SVMのライブラリ)をMATLABで実装している。SVMはNNよりも、少ないデータセットにおいて学習効率が良いため選択したとされている。
入力はファイバー直径、ファイバー距離、出力電圧、出力は電流密度として学習させる。計算とSVMの比較においてR2は0.999で表記され、十分に高い精度を保っているといえる。

こうすることで、Fluentを用いた計算と比較して計算コストを低減でき、これを遺伝的アルゴリズム(GAはMATLABのGAOTを利用)と組み合わせる事で、電流密度を最大化するようなファイバー直径と距離を見つけた。空隙率82%が、GAが見つけ出した最適な空隙率とのこと。

【所感】
興味深い内容だった。
サロゲートモデルで計算コストを低減する試みは目新しいアイデアではないが、45種と少なめの教師データでも、高い精度をはじき出しているのが興味深い。SVMを使ってモデルを組むのも良さそう。精度検証でRMSEは記載すべきでは?と思う。

気になった参考文献

■Investigation of current density spatial distribution in PEM fuel cells using a comprehensively validated multi-phase non-isothermal model
PEMモデルを、さまざまな電圧、温度、電流密度、相対湿度(25,50%RH)で精度検証したもの。サロゲートモデルの元になった3D計算モデルの精度検証。